新情報(6月26日)
4月1ヶ月間のガスの拡散を動画にまとめました。MPEGデータをクリックしてください。
三宅島シミュレーション結果(期間:平成13年4月〜5月)MPEGデータ(8.22MB)
※推奨環境 : Windows Media Player ver.6 以上または QuickTime ver.4 以上

情報(5月22日)
最近の環境省の「ソラマメ君」測定結果と予測計算結果の比較から、放出初期分布の下限を地上よりも高く設定した方が一致する傾向が見られるため、パラメータスタディにより初期分布を海抜500m〜1500mに変更しました。最近の傾向としては、夜間に関東平野上空に侵入してきたガスが混合層や地形によって地上に達する、昨年夏のようなパターンとなっていると考えられます。
地上分布については濃度分布が地上に達しない場合は、コンター表示がなく地図だけの表示になります。

三宅島火山性ガス拡散シミュレーション


目的

環境科学研究部では、原子力事故時に放射性物質の大気拡散をリアルタイムで予測するために開発した計算システムSPEEDI (System for Prediction of Environmental Emergency Dose Information)と世界版SPEEDI(WSPEEDI)を基盤に、さまざまな環境汚染に対応できるような環境中物質循環予測研究を推進してます。その一環として、三宅島から放出された火山性ガスの拡散挙動をコンピュータシミュレーションにより予測しています。
(注)シミュレーションは、火山性ガスの放出条件等の仮定が多く含まれ、計算誤差も考えられるため現実と大きく異なる可能性があります。この予測結果を利用することは自由ですが、使用により生じた損害等の責任は利用者にあります。

計算モデル

原研で開発した放射性物質の大気拡散予測システムSPEEDIの大気力学モデル及び濃度・線量モデル使用。

大気力学モデル気象庁のGPV(気象数値予報格子点データ)を初期値及び境界条件として局地気象場予報を行い、風速場、温度場、乱流量を含む3次元気象場の変化を計算。
濃度・線量モデル大気力学モデルから出力された気象場を基に、拡散物質を模擬した仮想粒子群の移動を粒子拡散モデルにより追跡し、濃度分布の時間変化を計算。

計算条件

計算領域東北南部から近畿地方を含む600×600km(三宅島は領域南西隅から北に170km東に440km)
気象場計算:格子数50×50、分解能12km
濃度計算:格子数100×100、分解能6km
計算期間前日21時から本日21時までの24時間
(4時ころ計算開始、8時ころまでに計算結果更新)
放出条件初期分布:海抜500〜1,500mの柱状
放出量:二酸化硫黄(SO2) 、1時間に1立方メートル(1日に約70kg)
放出期間:24時間連続
その他雨及び雲による除去は考慮しない(実際に雨・雲があった場合の濃度は、この予測値よりかなり低下する)

結果出力

出力項目SO2地上濃度分布、SO2上空(1000m)濃度分布
単位単位体積の空気に含まれるSO2の体積割合(100万倍するとppm単位)
(注)放出量が1日に1万トンの場合さらに約14万倍する必要がある。
濃度分布の時刻9,15,21時(各時刻の3時間前からの平均濃度)
その他低濃度域での切れ切れの分布は計算上の統計誤差によるもので、その周辺でも同程度の濃度が期待される


9時の濃度分布予測結果
(6−9時の平均濃度)

9時の濃度分布予測結果 地上

地上

9時の濃度分布予測結果 1000m

1000m


15時の濃度分布予測結果
(12−15時の平均濃度)

15時の濃度分布予測結果 地上

地上

15時の濃度分布予測結果 1000m

1000m


21時の濃度分布予測結果
(18−21時の平均濃度)

21時の濃度分布予測結果 地上

地上

21時の濃度分布予測結果 1000m

1000m


過去データ(過去1週間のデータ)---転載で以下のリンクは削除しました

今日

月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日土曜日日曜日


3Dイメージ(3次元濃度分布の時間変化)


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